原液着色モノフィラメント
December 7, 2021
複合モノフィラメント
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    MonoGreen™ 


    持続可能性の追求



    持続可能性を求めることの重要性

    18世紀の産業革命が世界経済を大きく加速させたことは紛れもない事実です。しかし、現代の私たちが直面する環境問題は深刻であり、持続可能性の窮地に瀕しています。2015年に国連で採択された持続可能な開発のための2030アジェンダは、経済、社会、環境に関わる問題の改善に向けた取り組みとして、17の持続可能な開発目標 (SDGs) を掲げています。持続可能な開発に対する世界の注目が高まる中、ネットゼロやカーボンニュートラルに向けた取り組みは、Microsoft、Apple、Nike、主要自動車メーカーなど各業界を牽引するブランドがキャンペーンとして取り入れるなど、世界的な高まりを見せています。

    環境対策や倫理観に即した原料を使用することへの意識の高まりは、過去10年において特にミレニアル世代とZ世代に顕著に見られました。マッキンゼー・アンド・カンパニーによると、ミレニアル世代とZ世代を合わせた購買力は、アメリカで3,500億ドルに及ぶと算出されています。さらに、BCG、マッキンゼー、Populus他による調査では、消費者の環境に対する意識の高まりはCOVID-19により更に顕在化していることが報告されています。これは、産業でも同じことが言えます。

    繊維産業では、水、エネルギー、化学物質など大量の資源が消費され、有毒ガス(CO2、エアロゾルフューム、揮発性有機化合物など。これに限らない)の排出が長らく問題視されてきました。現在、環境汚染の原因となる産業の世界第二位が繊維産業であり、全世界の水質汚染における20%が同産業を原因としています。さらに、廃棄後の繊維製品の80%が土地の埋立に使用されるか焼却されています。

    環境に配慮した繊維の世界市場は2027年までに582億9000万ドル規模に成長が見込まれている。- Grand View Research(2020年)


    力泰の循環型経済


    Closing the "REUSE" Loop

    MonoGreen™モノフィラメントは全色ソリューション・ダイによる染色を行うことで、染色堅ろう度を高く保ち、他の染色法と比較すると環境負荷を抑えることができます。さらに、生分解性モノフィラメントは元来の性質として耐性が高く、短繊維やマルチフィラメントと比べて洗浄時におけるマイクロファイバーの散布量が少ない傾向にあります。織物に使用する際、MonoGreenTMモノフィラメント は再利用しやすく、マイクロファイバーによる海洋汚染が少ないことが言えます。


    Closing the "RECYCLE" Loop

    リサイクルは、リユース、再製造、修復に比べ持続可能性は低いものの、循環型経済の重要な要素です。再生ポリマーの増加と市場におけるその経済的持続性がその証拠と言えます。


    Closing the "CARBON" Loop

    「使用によって消耗するものや分解するものは、生物圏に属する」というのは、1990年代に「ゆりかごからゆりかごへ」を提唱したミヒャエル・ブラウンガルト博士の言葉です。その考えによると、原料とは堆肥や生分解性廃棄物という形をとって生物圏に還元するものであり、またそこから新しい原料が生み出されます。

    力泰の持続可能な開発

    繊維産業を牽引し、持続可能性を求める国際社会の一員として、力泰は2011年に新しくMonoGreenTMなどの持続可能な開発を始めました。過去2年では、繊維製品におけるクローズドループの考えに適合した解決策 に焦点を当て、原料・生産・消費・廃棄を繰り返す直線型経済(リニアエコノミー)から発生抑制・再利用・再生利用・再設計を基盤とした循環型経済(サーキュラーエコノミー)への移行を進めてきました。


    今後も更なる提案を発信します。

    ex. ファスナー・スライダー(引手)・関連原材料