持続可能な開発と環境問題への取り組み
日々刻々と変化し続ける現代において、問われ続けるのが 持続可能性です。これほど注目を集める理由はどこにあるのでしょうか。
18世紀の産業革命は、急速な資本主義経済の発展をもたらした一方で、天然資源を過剰消費する引き金にもなりました。20世紀中期を迎える頃には、顕著な環境破壊が見られ、天然資源にとっても大きな脅威となりました。持続可能性とは、概念そのものが発展途上の新しい考え方です。2015年に国際連合が発表した「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にある17のゴール(SDGs)には、気候変動への対処が挙げられています。


しかし、世界経済フォーラム(WEF)が発行するグローバルリスク報告書2022年版では、Global Risks Perception Survey Ranks(世界規模のリスク認識調査)に「Climate Action Failures」(気候変動への対処が失敗していること)がランクインしており、懸念を強調するデータとなっています。これは、気候変動に対する取り組みを高める必要性があり、このままでは深刻な結果をもたらすことを示しています。世界規模で気温を1.5度制御するという目標を叶えるには、2019年との比較において2030年までに炭素排出量を最大43%下げることと、2050年までに炭素排出をネットゼロにすることが必要不可欠になります。
これは、地球環境の保護と持続可能な未来のための取り組みですが、持続可能な開発とは、ビジネスモデルのあり方にも変化を要請する側面があります。環境対策や倫理観に即した原料を使用することへの意識の高まりは、過去10年において特にミレニアル世代とZ世代に顕著に見られました。マッキンゼー・アンド・カンパニーによると、ミレニアル世代とZ世代を合わせた購買力は、アメリカで3,500億ドルに及ぶと算出されています。企業としてこの傾向に適応し、環境に配慮した製品に対して高まる消費者の需要に応えていくことが非常に重要であることが言えます。
環境に配慮した繊維の世界市場は2027年までに582億9000万ドル規模に成長が見込まれている。- Grand View Research(2020年)
力泰の持続可能な開発
繊維業界において確かな存在感を発揮し、持続可能性を追及するグローバルコミュニティの一員である力泰は、2012年にMonoGreen ®の環境に配慮したモノフィラメントラインの製造を開始しました。製品の幅を広げ、顧客の皆様に最小限の資源消費と環境負荷の削減を適える提案を継続しています。
提案1
持続可能な原料を見直す
- リサイクル原料:リサイクルPET、リサイクルナイロン、リサイクルTPEE
- バイオベース原料:バイオPET、バイオTPEE、PTT、ナイロン610、PLA
- 生分解性原料:PLA、PBAT、 PBS、 CiCLO生分解性PET
リサイクルPET | | | 100% 使用済みペットボトル |
リサイクルナイロン | | | 100% 使用済み漁網 |
バイオベースPET | | | 30%自然由来(農業廃棄物、ガス廃棄) |
提案2
環境負荷の削減
- 原液着色モノフィラメント
- 水質汚染の抑制 環境と地域社会に配慮した製造工程の確立
- エネルギー使用量の減少
- サプライチェーンの効率化と環境・社会的配慮
- 優れた染色堅ろう度の実現
- 要望に合わせた色のカスタマイズ
- CD-TPEE(カチオン染料可染TPEE)
- TPEEの全般的な染色堅ろう度の問題に対する取り組み
- 低エネルギー消費の常圧染色
- 水質汚染の抑制 環境と地域社会に配慮した製造工程の確立
- エネルギー使用量の減少
- サプライチェーンの効率化と環境・社会的配慮
- 優れた染色堅ろう度の実現
- 要望に合わせた色のカスタマイズ
- TPEEの全般的な染色堅ろう度の問題に対する取り組み
- 低エネルギー消費の常圧染色
提案3
循環サイクルの設計
- TPEEモノフィラメント
- リサイクル可能
- PETと同じポリエステルの系統に属しており、リサイクルが簡単。
- 複合モノフィラメント
- 化学物質使用量と汚染物質の減少
- エネルギー使用量と炭素排出量の減少
- リサイクルしやすい製品づくり
- リサイクル可能
- PETと同じポリエステルの系統に属しており、リサイクルが簡単。
- 化学物質使用量と汚染物質の減少
- エネルギー使用量と炭素排出量の減少
- リサイクルしやすい製品づくり
今後も更なる提案を発信します。